ここに、会社概要が入ります。
自社の事業概要
細井農園は1900年に和束町中にて細井兵次郎が創業し、2代目源次郎、3代目一夫、4代目 一憲、5代目当代当主へと121年続く和束町を代表する日本茶生産農家である。
創業した明治時代、日本は工業化が進むもまだまだ和束町は人力での茶生産が中心で、文字通り一族が心血を注ぎ茶畑を開墾し、そして様々な時代・環境の中、製茶技術や経営を引き継ぎ良質な日本茶生産を続け現在に至る。
自社では、24歳の時に5代目になった現代表の堅太
(43)が中心になり家族にて経営を行っている。
事業は、茶畑4.4haで茶生産販売、4代目一憲
より参画している中共同製茶組合(現在細井農園のみ)
での受託製茶加工、2011年より生産販売している
ブルーベリー、自園自製茶小売販売の4分野である。
当代堅太は大学卒業後、静岡県島田市にある国立野菜茶業研究所にて2年間茶業を学び、 特に製造分野を専攻し荒茶製造工程から仕上げ工程、手もみ製茶工程を深く学んだ。また野菜茶業研究所での研修時代、全国の熱心な茶農家や茶問屋など茶販売業者の後継者との深い繋がりを築き先輩・同期・後輩を合わせ60人の茶業関係者と現在も交流し、最新情報取得・技術向上・販路拡大に活かしている。2018年に全国手もみ製茶技術競技大会にて最優秀賞を獲得し日本一になる。また和束茶手揉技術保存会会長や京都府茶業連合青年団副団長も歴任し、和束茶ブランド認知度向上にも寄与している。そのため2021年7月放送のN H Kの和束茶紹介番組で紹介されたり、東京オリンピックの聖火ランナーにも選ばれた。
自社では茶生産販売を茶畑面積4.4haで家族経営にて行なっている。先代である父一憲の経営
時に上林春松本店(450年続く老舗茶商・ペットボトル茶の綾鷹でも有名)に高い評価を受
け、生産した茶の全量を相対取引にて販売していた。現在は農協での共同販売と、上林春松本
店等の茶商との相対取引などで荒茶にて卸販売をしている。
2011年より、土地の整地や灌水設備を導入し、350
本のブルーベリーの生産販売を開始した。ブルーベリーは6月中旬から8月下旬まで収穫がで
きるため、茶業と兼業することができ、また変動する茶市場価格に影響を受けやすい経営体制
を安定させる目的で導入した。20種類以上の品種を育成・研究をし、現在ジュエル・オニー
ル・ミスティ・TH605・バーノン・ブライトウェル・パウダーブルーを主要な品種として生産
している。
■特徴、自らが製造・販売・提供している商品
細井農園の特徴は、5代続く茶生産農家であること、全国手もみ製茶技術競技大会で日本一
になったこともあり製茶技術に定評がある。そのため京都・宇治茶の主産地である和束町の
代表的な茶農家として紹介されることが多い。また代表の静岡での茶業研修・和束茶手揉み
技術保存会会長や、地域での役割を通じて日本の茶業界に広く深く人脈を築いており、最新の
茶栽培・製茶技術や市場動向の情報取得、卸売販売などに経営上活用していることも強みの
一つである。和束町は宇治煎茶の主産地として有名だが、碾茶(抹茶原料)生産でも日本一の
生産量であるため、自社の4.4haの茶畑と製茶工場や近隣碾茶工場にて主な日本茶を全て製造
することが可能である。また販売先の一つであり同じ和束町にある京都おぶぶ茶苑を通して、
自社生産の玉露を海外に輸出販売しており、世界基準での安全対策を行なった農薬使用体系で
の茶栽培も実践しており、今後世界に向けて日本茶・和束茶を販売することが可能である。
■自社の経営方針や目標等
自社の経営方針は、「農業は楽しい生業(なりわい)であることを実践し、お茶ってすごく
楽しいんだ」をより多くの人に伝えることである。
これは代表が幼い頃から両親や祖父母の後ろ姿を見て育ち、そして自身の決断として家業で
ある細井農園を継ぐと大学生の時に決断した。一般的に農業は体が資本でとても大変である、
肥料などの農業資材が臭い汚い、朝から晩まで働いても給料(報酬)が低いなどのイメージが
あると思われる。実際そういう側面もあると考えるが、和束の茶業や細井農園を見て育ち、違
う側面の魅力を多く感じること、体験することが出来た。例えば自然と一体になり作物を育て
その営みと恵みである作物を多くの人に提供し、飲んでもらえたり食べてもらえ、感謝される
場面に遭遇してきた。自然が相手なので、努力が必ず結果に結びつかない時もあるが、自身が
やったことが形となり、味わうことや、香りを楽しむことができる農業の素晴らしさを知って
もらいたい。
特にお茶は保存ができるため、去年の自分のお茶や品種・畑での違いをゆっくりと堪能でき
ること、また他の茶農家がつくったお茶も楽しめることが素晴らしい。お茶(茶道)は、日本
を代表する文化の一つと言われることがある。茶道も素晴らしい「お茶」であるが、細井農園
で伝えたいことは、農業・茶業の現場から、お茶をつくること、お茶を淹れること、お茶を飲
むこと、お茶を語りあうことが、すごく楽しいことなんだと広めたい。
この楽しいを伝えることが、日本や和束町の農業や茶業の後継者不足を解決する一つの方法
ではないかと考えている.